ピラミッドは三角じゃなかった —IPAP勉強会—

八ヶ岳の麓、香りと手当のサロン、nanaflorナナフロールです。

ここのところだいぶ日差しが暖かくなってきて、春が近づいていることを感じます。明日からもう、3月ですもんね。

さて、私が学びのために参加している、パリ・フィトアロマ協会(IPAP協会)。その勉強会が先日行われました。(IPAP協会はフランス在住の自然療法士・アロマトローグの栗栖智美さんが主宰される会で、詳しくはこちらを→★) 

この勉強会の裏方仕事に手を挙げて、スタッフの方々と下準備をコツコツ続け、迎えた本番。どうなるかドキドキでしたが、お陰様で盛会、皆さんの経験や実践から活きた情報が飛び交う学びの深い会となりました。「終わったー!」と声を大にして言いたいくらいの達成感!ようやく肩の荷がおりました。

 今回の勉強会のテーマは、「日本にあるアロマテラピーの協会をいろいろな角度から比較してみる」こと。

数ある協会、一体どこがどう違うの?に着眼したテーマです。この勉強会に向けて、協会ごとの禁忌や、希釈、事故対処法、学ぶ精油の種類や数etc. を、事前にメンバーの中でアンケートを行い、その結果を元に、さらに掘り下げて意見交換。

  • 禁忌についての深堀り
  • 香りに暴露されることで起こるトラブルなど
  • 子どもに精油を使うことについて

などなど、、、

禁忌が特別に無いと言われている定番の精油や植物オイルでのアレルギー、本のレシピどおりに実践してアレルギーが出てしまった等の実体験。 

香りの暴露では、ディフューザーの多用やマスクスプレーに関して、また、長時間のセラピスト仕事で起こったこと等の体験シェア。 

他にも、そんなことあったんですか⁈ と驚く様な出来事も出てきました。

協会が推奨する濃度や、禁忌がない精油・植物オイルでも、使用するにあたっては個人差があるもの。そこには決して杓子定規にはいかない難しさも潜んでいます。

上手に使いこなすには、使い手自身の観察力・判断力が大きく関わってくることを改めて実感...

 

この勉強会のために事前に行ったアンケートは150頁(!)もの膨大な量になり、この資料の貴重さはもう、言わずもがな。

この世界、皆さん時間もお金もかけて、「勉強」という自己投資を沢山されています。それを惜しまず提供してくださった懐の深さは涙ものだと思いますし、出来上がった資料の貴重さと情報量は本当に得難いもの。

そしてね、この資料から見えてきたことも、とても興味深かったのです。

協会が同じでも、学ぶ学校や先生によって禁忌の補足や内容に違いが有ることもある。さらに協会が違えば禁忌の内容が違ったり、学ぶ内容や精油の種類・数も違ってきます。

協会はそれぞれ、自分たちの理念に基づいて教育内容を精査し、どんな情報を伝えるかを、当然ながら吟味しているはずです。それにもとづいて希釈濃度の考え方が違ったり、学ぶ精油が違ったり、学ぶ範囲が違っていたり。

だから、その一面しか見えていないと、「一体どれが正しいの?」と迷いのループに陥りがち。

でも、そこに良い悪いが有るわけではありません。

それぞれ立ち位置の違ったところから「アロマテラピー」を見つめているだけ。

ピラミッドを、△に見る人もいるし、下から見れば▢だし、三角錐とか、四角錐だったり。みな、同じ一つのものを見ているんだけど、立っている位置で、違う見え方をしているだけ。言い換えれば、物事は何事も多面的だ、ということ。

 

だから、ある方が言われたコメントが、すとんと腑に落ちたんです。

「もう協会や資格の枠にとらわれない立ち位置で、自分で判断して、実践していく時代にきているんじゃないか」。

本当に、そうだと思う。

 

それとね、この勉強会に参加して良かったことがもう一つ。私自身の自己肯定が出来たこと。

これまで紆余曲折、学びを重ねながら、まだまだ足りない、未だ未だだ、とずーっと思っていました。でも、今回のアンケートで自分の学びの軌跡をたどってみることになって、「結構いろんなこと学んでたんだ」と、ひとつひとつを受け入れなおす機会でもありました。

これまで「知りたい」と思って追っかけてきた世界。結果的に「1つの考え方にとらわれず、複数の考え方・視点から、アロマテラピーを学んできた」こと。実はそれが、「自分の強み」でもあること。そういう風に思えて受け止められたことが、私にとってはとても意味が大きかった。

 

この先も学ぶことは一生続くと思うし、未だ未だだ、と思い続けると思いますが、そこに更に「活かす」ことにも意識を置いて、これからの自分の活動の舵取りをしてきたいと思います。  

 

最後に改めて。

一緒にリーダー役を務めてくれたOさん。配慮と機転の利いた司会は素晴らしかったです。純粋さと探求心に沢山刺激を受けたし、一緒にできて光栄でした。有難うございます。

智美さんやスタッフの皆様へもお礼を!  

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