八ヶ岳の麓、香りと手当てのサロン nanaflor ナナフロールです。
今日は学名のはなし。
いま個人的にハマっているフランキンセンスに関してです。
Boswellia carteriiという学名で学んだけれど
秋の勉強会の中でも取り上げた、フランキンセンス。
AEAJの秋の会報誌の中の、「学名で読み解く植物の秘密」に登場しています。
記事を見て思ったのは、「種小名が、私が学んだ時と変わってる!」
種小名が、「sacra」になっているんです。
私は「carterii」で学びました。いつからこうなっていたんだろう?
あなたはどちらで学んだ?
変わったのか?異名か??
そう思って調べてみると、、、 sacraとcarteriiは「異名」とのこと。
現在のAEAJの検定テキストはどっち表記か確認してみると、Boswellia sacra (Boswellia carterii)という表記になっていました。sacraをメインに扱っていますね。
NARDはどうかな?
こちらはBoswellia carterii。
ついでにティスランドの安全性ガイド第2版も確認してみました。
こちらはAEAJと同じ表記。carteriiは異名とされていました。
ほほう。
sacraとcarterii、産地が違う
さらに調べてみると、sacraとcarterii、産地が異なることも分かりました。
- sacraはサウジアラビア半島のオマーンやイエメンで採れるもの。
- carteriiはソマリア(主としてソマリランド)で採れるもの。
となると、学名上記で産地を推し量ることも出来ますね。(生産者が出している情報を確認すべきですが)。
分類がこんなに分かれている!
この種小名の確認をしつつ、驚いたことも有りました。
安全性ガイドによると、フランキンセンスは沢山の種小名に分類されているのです。ご存じでした?
- Boswellia frereana アフリカンエレミ、エレミフランキンセンス(産地:ソマリランド)
- Boswellia papyrifera スダニーズフランキンセンス(産地:西アフリカ)
- Boswellia sacra (α-pinene CT) サウジフランキンセンス(産地:イエメン・オマーン)
- Boswellia serrata インディアンフランキンセンス(産地:インド)
- Boswellia neglecta ボレナタイプ・フランキンセンス(産地:ソマリア周辺)
- Boswellia rivae オガテンタイプ・フランキンセンス(産地:ソマリア周辺)
こんなに!
CTとされているのは、Boswellia sacraだけだけど、成分はそれぞれ違いがあります(安全性ガイド第2版お持ちの方はチェックしてみてください)。
日本で今、手にはいるのは、Boswellia sacra(Boswellia carterii)と、Boswellia frereanaくらいかな。
これだけの存在を知ると、それぞれの香りに興味が湧いてきますよね。
試香された方がいらしたら、ぜひご感想伺ってみたいです!