2022-12-11

精油の学名 フランキンセンスどっちで学んだ?

 

八ヶ岳の麓、香りと手当てのサロン nanaflor ナナフロールです。

今日は学名のはなし。

いま個人的にハマっているフランキンセンスに関してです。

Boswellia carteriiという学名で学んだけれど

秋の勉強会の中でも取り上げた、フランキンセンス。

AEAJの秋の会報誌の中の、「学名で読み解く植物の秘密」に登場しています。

記事を見て思ったのは、「種小名が、私が学んだ時と変わってる!」

種小名が、「sacra」になっているんです。
私は「carterii」で学びました。いつからこうなっていたんだろう?

あなたはどちらで学んだ?

 

変わったのか?異名か??
そう思って調べてみると、、、 sacraとcarteriiは「異名」とのこと。

現在のAEAJの検定テキストはどっち表記か確認してみると、Boswellia sacra (Boswellia carterii)という表記になっていました。sacraをメインに扱っていますね。

NARDはどうかな?
こちらはBoswellia carterii

ついでにティスランドの安全性ガイド第2版も確認してみました。
こちらはAEAJと同じ表記。carteriiは異名とされていました。

 

ほほう。

 

sacracarterii、産地が違う

さらに調べてみると、sacracarterii、産地が異なることも分かりました。

  • sacraはサウジアラビア半島のオマーンやイエメンで採れるもの。
  • carteriiはソマリア(主としてソマリランド)で採れるもの。

となると、学名上記で産地を推し量ることも出来ますね。(生産者が出している情報を確認すべきですが)。

 

分類がこんなに分かれている!

この種小名の確認をしつつ、驚いたことも有りました。
安全性ガイドによると、フランキンセンスは沢山の種小名に分類されているのです。ご存じでした?

  • Boswellia frereana  アフリカンエレミ、エレミフランキンセンス(産地:ソマリランド)
  • Boswellia papyrifera スダニーズフランキンセンス(産地:西アフリカ)
  • Boswellia sacra (α-pinene CT) サウジフランキンセンス(産地:イエメン・オマーン)
  • Boswellia serrata インディアンフランキンセンス(産地:インド)
  • Boswellia neglecta ボレナタイプ・フランキンセンス(産地:ソマリア周辺)
  • Boswellia rivae オガテンタイプ・フランキンセンス(産地:ソマリア周辺)

こんなに!

CTとされているのは、Boswellia sacraだけだけど、成分はそれぞれ違いがあります(安全性ガイド第2版お持ちの方はチェックしてみてください)。

日本で今、手にはいるのは、Boswellia sacra(Boswellia carterii)と、Boswellia frereanaくらいかな。

 

これだけの存在を知ると、それぞれの香りに興味が湧いてきますよね。

試香された方がいらしたら、ぜひご感想伺ってみたいです!

 

 

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